過去:

 元は人間であり、約60年前に高等貴族の家の長男として生まれた。黒髪と金色の目は血筋であり、赤い片目は「命の目」と呼ばれ後継者の証とされている。本名は、『Eve=LawrenceRaphaelKoraxOfPhenixyardBlackmarket(イヴ=ローレンス・ラファエル・コラクス・オブ・フェニックスヤード・ブラックマーケット)

 

 イヴの家は、多くの科学特許を持っており、リアルボディを開発したのもイヴの先祖である。その他にも極秘事項であり、イヴ自身の耳にも入っていないが、EUで伝承とされている吸血鬼(実際は宿主を吸血鬼のようにする寄生虫)を作成したのもこの家系である。また、とある闇市(奴隷制度、麻薬密売、売春、違法リアルボディ作成などが行われている無法地帯の区画)の管理をしており、冷酷な者として、『レイヴン,レイヴェン(大烏)』と呼ばれ恐れ蔑まれてきた。イヴ自身は幼い頃から闇市の酷い現状を見せられたことにより、恐怖から心を塞いでいる。

 

 父コラクス(Korax)はイヴが10歳の時に亡くなり、当主を継いだ。双子の弟のレイに初めて会ったのは、12歳の誕生日。それまで双子の存在すら知らなかった。その後、レイはイヴの従者となり、唯一心を許せる相手となる。この時点でレイが弟だということを知っていたのは、屋敷でもごく一部の者のみである。その数年後、母が亡くなった。弟のヴェンは、他の使用人と変わらない扱いを受けているが許可なく屋敷の敷地から出ることは許されていない。幼いころは仲が良かったが、闇市への見解の違いによりイヴを嫌う。

 

 レイは12歳までは一般家庭で庶民として暮らしてきた。学校にも通っていたが、友人と闇市に肝試しに行き、そこで見た光景から家に引きこもっていた。11歳の時、養育費を届けに来たヴェンと出会い自分が何者かを知る。また、ヴェンはイヴを嫌っており、ヴェンからイヴの話を聞いたレイは、闇市へのトラウマと合わせてイヴを恨んでいた。暗殺計画まで練ったが、一目見たときのイヴの悲しそうな表情でその計画は中止された。

 

 また、レイは科学者であるコラクスにより人工的に作成された双子であり、実験体として色々な操作が行われているため、15歳までしか生きることができない。レイはそれを知っても暫くはイヴと共に過ごしていた。しかし、変装をしてイヴに代わり社交界に出たことが他の使用人にばれ、イヴとは違う青い目を隠すことができないように髪を切らされる(本来髪を切るのはレイであったが、イヴがそれに代わった)。それと共に距離を取らなくてはいけなくなり、短い人生を楽しもうと闇市を憎みながらも入り浸り始める。

 

 闇市を閉鎖しようとする反闇市団体は数多く存在し、その大半がイヴを恨んでいた。とある日、イヴの屋敷に火が付けられた。窓から見えたヴェンをイヴだと思い込んだ(ヴェンの存在は知られていなかったため)過激派の反闇市団体がイヴを殺そうとしたものである。幸いイヴもレイも屋敷内にはいなかったが、屋敷は全焼、使用人が数名亡くなりヴェンもその犠牲となった。

 

 イヴはその後、別荘に身を移す。イヴとレイは闇市を閉鎖しようと考え始めるが、イヴはそれに必要な犠牲に気付き躊躇う。イヴの協力が得られないレイは、一人闇市に通いながら変装をし、様々な反闇市団体を嗅ぎまわる。そこで複数の反闇市団体に所属するケイ(K)と名乗る人物と出会う。レイは、ケイにカフカ(Kafka:コクマルガラス)と名乗り意気投合する。ケイはとても心優しく、闇市のどんな人間にも人外にも親身に接していたが、ただ一人、イヴだけを強く憎み、過激派の団体の重役になりイヴ暗殺計画を立てていた。しかし、レイの必死の説得により心が動かされ、イヴを憎んだままではあったがその計画からは退く。ケイとレイは、その首謀者にも説得を試みたが敢え無く失敗に終わり、イヴ暗殺計画は遂行されることとなる。

 

 その間、イヴは業務をこなしながらも闇市の今後について考え続けていた。しかし、イヴは14歳の気弱で優しい少年であり、重要な判断は誤った方向に傾く。イヴは、レイにいくら説得されようとも闇市を閉鎖することを選ばなかった。小さい頃から教え込まれ、闇市の悲惨さと同時に、必要性も十分に理解していたからである。今までイヴの家系が闇市を閉鎖しなかった理由は、科学の進歩のためであった。闇市では人体実験も、キメラ作成も自由に行うことができ、今日、発展した科学、医学があるのは世界中の闇市があったからこそだということを、イヴは理解していた。レイが死ななくて済む方法を研究するためだけに、イヴは闇市を閉鎖出来ずにいた。そのために闇市へ通い、身体を壊すほどに仕事へ打ち込んだ。レイの名を直接口に出すことはないが、闇市での仕事も積極的に進めていく。このことが、暗殺計画の引き金となった。

 

 暗殺計画の遂行内容について聞いたレイも、とある誤った結論に至る。一人、別の暗殺計画を立てた。それは、イヴを誰かに殺されるなら、自分で殺そうというものである。もちろん、ここにはレイなりの理由が存在し、第一にイヴ自身は知らないが不治の病に罹っていたこと、第二にレイが殺さなければ、イヴが死んでも闇市が閉鎖されないどころか、管理者がいなくなり本当の無法地帯になる可能性があったからである。世に存在を知られていない双子の弟が、冷酷な兄を殺し闇市管理人を継ぎ、闇市閉鎖を宣言する。こちらの方が、明らかに説得性が存在し、二人の短い命が無駄にならなくて済む。この計画をレイは幾度かイヴに話そうとしたが、結局本人に言うことは出来ず、反闇市団体の暗殺計画の日となった。

 

 闇市の地下層2階で、闇市の重役を集めて会議が行われていた。レイは、イヴの従者としてその会議場に入る。他にも、数人の従者が立ち会っているが、その中に暗殺計画の首謀者がいた。イヴの顔は、青白い。それはレイに殺されるのを待っていたわけではなく、イヴ自身が治ると思い込んでいた病気の末期症状であった。また、この時レイはイヴに、闇市団体の暗殺計画に対する警護として付いていくと言っており、イヴが狙われることに慣れきっていた(原因が自分であるため半ばあきらめてもいた)ため油断をしていた。

 

 会議の終盤に人影が動いたのを確認すると、レイはイヴの元へ走り短剣をイヴの胸に突き刺した。イヴの記憶はここで途切れており、次に目を覚ましたのは馳烏家のパソコン内である。

 

 イヴの遺体がレイにより闇市中央の塔に運ばれ、闇市閉鎖が宣言された。遺体は、記憶と人格データのバックアップチップ(屋敷に火が付けられた後にレイに言われて取り付けたもの)が外され、コールドスリープにより誰にも知られずに眠っている。チップは闇市内の小さな研究室に運ばれ、記憶の保存が行われた。それからレイは、一週間で闇市の閉鎖を進め、自分も記憶の保存をした後、イヴが眠っている部屋で短剣により自殺を行った。その間にイヴの遺した資産を、ケイがメインで所属していた反闇市団体 (闇市の子供の保護活動をしていた)『カルミア』に寄付している。

 

 レイは行方をくらましたとされているが、闇市を閉鎖し多くの人を救った英雄として闇市周辺を中心に、EUで伝説のように語られている。

 闇市閉鎖から約50年が経った今、闇市は負の遺産として遺されている。観光ツアーなども年に数回行われているが、昔の商人や浮浪者が住み着いている可能性があるため、自己責任という契約が必要。

 

 

 死後約45年後、バーチャルボディ創作VOCALOIDを作成している馳烏弥汰の手に記憶が渡り、その人格データと記憶の入った創作VOCALOID『黒音イヴ』として再び目を覚ました。その時点では、馳烏弥汰はレイの姿を知らなかったため(イヴ、レイ共にほとんどの資料が残っていない、そのため弥汰は度々闇市周辺を訪れている)、イヴのボディ内にレイの記憶・人格データを入れており、度々レイが二重人格のような形で表れていた。

 

 その後、レイの情報を手に入れ、『黒音レイ』のボディが作成された。弟である『黒音ヴェン』は、記憶などが残っていないため、イヴの記憶内の情報から作り出されており、本人ではない。過剰なほどにイヴを嫌っているのは、イヴ自身がヴェンに嫌われているという印象が強かったためである。

 

 イヴとレイは、普段は仲が良いが、殺されたことがトラウマになっており、イヴは誰に対してでも完全に心を許すことは出来なくなっている。また、生前様々な人を見殺しにしてきたことを悔やみ、救えるデータを拾い集めており、忘音ネムはゴミ箱にいるところをイヴに助け出された。

 

 

忘音ネム…イヴを命の恩人として慕っており、一番仲が良いが、過去の事はほとんど話されていない。

 

可不歌フォン…現在馳烏家に居候しているリアルボディ。閉鎖までの数年間、闇市で奴隷をしていた。嫌っているわけではないが、イヴに距離を取っている。また、レイの闇市へのトラウマの原因であり、フォンはレイを慕っているが、レイはそれを遠ざけている。フォンのマスターは20年前に亡くなっているが、レイに対してケイと名乗った人物であり、本名はケイジ(K-di)。現在ケイジを継いで経営している喫茶店の名は『Kafka(カフカ)』である。

 

馳音ヤタ…イヴにまとわりついている。お互いに知らないが、昔イヴに命を救われたことがあり、互いに唯一の友人だったことがある。

 

灯音フミ…イヴとレイの記憶を保存していた研究室で作成されたキメラ創作VOCALOID。イヴとレイの情報を探している際に、弥汰に発見され、現在は馳烏家に住んでいる。容姿はレイの要望で、レイの初恋の人である『Stella・Lavinia』(ステラ・ラウィーニア)とそっくりに作られた。イヴは作成され硝子管の中で眠っているのを幾度か見ているが、フミにそのことは告げていない。

 

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